「アーム筆入れ 日本発 文房具物語/ビーバップ!ハイヒール」

  • 2015/06/12(金) 18:51:21


世界に誇る、日本のステーショナリー(stationery)。


針を使わないホッチキス、ハリナックス。

子どもでも簡単に削れる鉛筆削り、ラチェッタ。

円がキレイに描けるコンパス、くるんパス。

長さピッタリ、片手で貼れる、ハリマウス。

歴史を変えたペンケース、アーム筆入れ。



ABC朝日放送 ビーバップ!ハイヒールより。

2015年6月11日放送、「世界が絶賛! ニッポン発 文房具ものがたり」


ゲストブレーン:石津大さん。(文房具ソムリエ、ステーショナリーマーケット店長)

「当たり前のように使われる日本生まれの文房具ですが、誕生の裏には、開発者の情熱であったりとか、ドラマが、たくさん隠されているんです」







外国人観光客のお土産としても人気にある、日本の文房具。

昨年の国内年間売り上げは、1兆4800億円もある!

あまり意識しませんが、日本は 文房具大国なのです。



2015年の文房具屋さん大賞を受賞したのは、「デルガード」(ZEBRA)というシャープペンシル。

その最大の特徴は、芯が折れないこと。芯に力が加わると、自動的にペン先がガードしてくれるのです。





ゼブラ シャープペン デルガード 0.5mm P-MA85-BL ブルー




新感覚の付箋(ふせん)、それが「ココサス」(株式会社ビバリー)。

付箋を貼ったはいいけど、どこが重要だったか忘れてしまった。そんなこと、ありませんか?

それを解消してくれるのが、ココサスだ。


 (1) 重要箇所に、ココサスを貼る。
 (2) 先端部分を切り離す。
 (3) 上の部分は普通に貼るだけ。


ビバリー 付箋 ココサス トイ・ストーリーA CS-015




日本人による文房具の知恵は、たくさんあります。


・刃先を折ることで切れ味がよみがえる、カッターナイフ(1965年発売)。

・乾くのを待つ必要がない、修正テープ(1989年発売)。

・消せるボールペン、フリクションボール(2006年発売)。


文房具メーカーの数は 200ほどあると言われており、世界的にも、まれにみる数。それだけ競争も激しい。工夫を凝らさないと、埋もれてしまうようです。




□ 針を使わないホッチキス


針を使わないで穴を開けて綴(と)じるホッチキス、「ハリナックス」(コクヨ)。累計販売 600万個の大ヒット商品です。





開発がスタートしたのは、2008年。当時から針なしホッチキスは販売されていたものの、3~4枚を綴じるのが精一杯。使い勝手が悪く、世間では売れませんでした。

切れ目をH型にすれば、たくさんの紙を綴じられるのは分かっていたものの、H型の刃を作るには特殊な型を作る必要がある為、莫大なコストがかかってしまいます。採算を考えると、商品化は不可能だった。

たくさん綴じられる針なしホッチキスは、無理なのか?

改善のヒントは、ペーパークラフトにありました。解体して、横から見てみると、求めていたHの形が。これをヒントに、コストを抑えたH型の刃を、完成させることができました。

10枚まで綴じられる、ハリナックスが完成。

その後、ハンディタイプも登場し、今では、穴すらない「ハリナックスプレス」まで誕生した。


コクヨ 穴があかない針なしステープラー ハリナックスプレス 白 SLN-MPH105W






□ 簡単に削れる鉛筆削り


シリーズ累計150万個の、「ラチェッタ ハンディ鉛筆削り」(ソニック)。従来の鉛筆削りの問題点を解消した一品だ。

ハンディタイプの鉛筆削りを使う時、小さい子は、手を離してもう一度握り直して鉛筆を削るという動作が、なかなかできません。

それを何とか、できないか? 子どもでも簡単に削れる鉛筆削りを生み出すこと、それがスタートでした。

ヒントになったのは、ラチェットドライバー。逆回転させると空回りすることで、持ち手を握り直す必要がありません。

その機能を取り入れることで、「ラチェッタ ハンディ鉛筆削り」は誕生した。これなら誰でもでも、簡単に鉛筆を削れます。

子どもにもやさしい、文房具。





ソニック ラチェッタ ハンディ鉛筆削り お知らせ機能付 桃 SK-825-P






□ 円がキレイに描ける、くるんパス


コンパス界の革命児、それが「くるんパス」(ソニック)だ。

これまでのコンパスでは、途中で針がズレて、円がうまく描けないことがありました。小学生なら、なおさらですよね。

それを何とかできないかと、試行錯誤の日々。持ち手を太くしてみたり、長くしてみたり。

ヒントになったのは、意外なもの。ペンのキャップでした。ぶかぶかのキャップをかぶせて回すだけで、キレイな円を描けることが分かったのです。

こうして、「くるんキャップ」がついた、くるんパスが誕生。シリーズ累計 100万個と、成功したのでした。

気分よく円を描いて、勉強もはかどる!





ソニック スーパーコンパス くるんパス 鉛筆用 青 SK-767-B






□ 長さピッタリ、片手で貼れる、ハリマウス


封筒にテープを貼る時など、長さがなかなか合いません。

そんな時は、「ハリマウス」。これを使えば、思い通りの長さにカット可能だ。

す~っと貼って、持ち上げれば、テープが切れます。

片手で貼れる。思い通りの長さにできる。指紋がつかないですむ。ストレス要らずのハリマウスなのでした。


ハリマウス テープカッター シアン HM12X13PC






□ 歴史を変えたペンケース、アーム筆入れ


100本ものペンが収納できる、「SPALDING ストレッチペンケース」(レイメイ藤井)。なんと、500mlのペットボトルまで入るのだという。


レイメイ藤井 ペンケース スポルディング ストレッチ ブルー SPF120A




ペン立てにもなる「ネオクリッツ」(コクヨ)。これだと中身が見えやすいので、探し物が一目瞭然です。上部を折り返すことで、安定感のあるペンスタンドに早変わりだ。





お化粧道具を持ち歩くのにも、使えます。

コクヨ ペンスタンドになるペンケース ネオクリッツ F-VBF121-8




このように進化を続けるペンケースの中でも、伝説になっているのが「アーム筆入れ」だ。





「ゾウがのっても壊れない」というCMで、大ヒット。年間15億円を売り上げる大ヒットを記録しました。


当時、ペンケースの主流といえば、セルロイド製。セルロイドは丈夫な素材でしたが、同時に、燃えやすいという欠点も。

そこで生まれたのが、プラスチック製のペンケース。こちらは燃えにくいものの、割れやすいという欠点が。一長一短です。

その頃、サンスター文具は、業界では後発の企業でした。生き残るには、ヒット商品を生み出す必要があった。

そこで目指したのが、「割れにくくて燃えにくい筆箱」。誰もが理想とし、誰も実現したことがない商品だった。

開発者はある日、ニュースを見た。暴走族が信号に向かって石を投げています。けれど、いくら石が当たっても、信号機のランプは壊れません。「これだ!」と思った。

すぐさま警察に問い合わせると、「ポリカーボネート」という素材だと分かりました。ポリカーボネートとは、今ではDVDなどの原料としても使われる、衝撃や熱に強い素材。当時、開発されたばかりで、市場にはほとんど出回っていませんでした。

ポリカーボネートなら、燃えにくく割れにくい筆箱が作れる。しかし、役員会は否定的でした。確かに、その筆箱は売れるかもしれない。しかし、そんなに丈夫なら、誰も買い換えなくなるんじゃないか? というのです。

製品化は、否決されました。

それでも、開発者は諦めなかった。社長室を訪れ、直談判。ポリカーボネートの可能性を、必死に訴え続けた。

その熱意を受けて、やがて社長も承諾。アーム筆入れは、発売されることになった。


「ゾウが踏んでも壊れない」というキャッチコピーも話題となり、アーム筆入れは大ヒット。

しかし、思わぬ横やりが。「ゾウが踏んでも壊れないというのは、言い過ぎじゃないのか?」。CMを見た国会議員が、誇張広告だとして、CMの放映中止を要求してきたのです。

開発者は、クレームをつけた国会議員の事務所を訪れて、言った。「言いすぎだとおっしゃるなら、このハンマーで叩いてみてください」。やってみるものの、いくら力を入れて叩いても、アーム筆入れは壊れる気配さえありません。これはもう、認めるしかなかった。議員はクレームを撤回。「PTA協議会から推薦をもらうといい」とアドバイスするほどに。

これをきっかけに、アーム筆入れの売り上げは倍増。年間500万個を超える大ヒットに。

サンスター文具は、一気に業界のトップメーカーへと躍進したのでした。


サンスター文具 NEWアーム筆入 青 S1000608





次々に新しいものが生まれる、文房具。

それは、日本にはちゃんと創造性があるという証明なのでしょう。





 → 「ヤクルトレディに注目せよ! 業界の法則」
 → 「トイレの話 ウォシュレット開発秘話」

 → 「ビーバップ!ハイヒールの目次 2012年」





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